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2013年9月16日 (月)

宮家邦彦の外交・安保カレンダー(9月16-22日)

今週の目玉は22日に行われるドイツ連邦議会の選挙だろう。もう米国はシリアで何もしない、いや、できない。オバマ大統領が2週間前に「決定」した筈の「対シリア攻撃」だが、そもそもドイツでは誰もシリアに関心がないかのようだ。

15日のバイエルン州での選挙結果はメルケルにとって必ずしも芳しくなかったそうだ。メルケル率いるCSU(キリスト教民主同盟)の姉妹政党CSU(キリスト教社会同盟)は勝ったが、肝心の連立相手FDPが惨敗したからだ。それにしてもややこしい制度である。

ドイツの選挙制度は「小選挙区比例代表併用制」、要するに比例代表制を基本としつつ小選挙区制の要素を加味したものだ。定数は598、半数の299が小選挙区から、残り半数が比例代表により各政党の名簿から選ばれる。

有権者は2票持ち、各選挙区候補者と政党にそれぞれ投票する。各党が獲得する総議席数は政党に対する投票数に比例して決められるが、これとは独立して選挙区では最多得票を獲得した候補が当選する。

従って、場合によっては政党割り当て分を超える議席を得る政党も出るらしい。その際は「超過議席」が生じ、それに見合うよう「調整議席」が他党に追加配分されるので、定数が598を超える可能性もあるのだそうだ。何とややこしい制度だろう。

更に、比例代表で政党が議席を得るには得票の5%以上を獲得するか、または選挙区の当選者が3名以上いる必要があるらしい。この「5%条項」がメルケルの連立相手FDPの前に立ちはだかっているのだそうだ。

かなり勉強したつもりだが、ドイツの選挙制度は分かりにくい。一度多党化が進むと、なかなか安定多数ないし二大政党制に戻りにくいような気がする。メルケルが今回の選挙で勝てるか否かは、欧州政治にかなりインパクトがあるだろう。

ギリシャでは16日から20日まで公務員が性懲りもなく、またストライキを行うそうだ。これで、ドイツ内政が不安定化すれば、欧州でまともな国はなくなるかもしれない。その意味でも、22日の選挙結果は欧州の動向にかなりのインパクトを与えるだろう。

シリア問題の裏で今誰も語りたくないのがヨルダンの行方である。1978年のいわゆる「キャンプデービッド合意」体制はエジプトとヨルダンの対イスラエル平和条約とシリア・イスラエル間の事実上の非戦紳士協定により成り立っていた。

そのヨルダンの国王が15日から18日まで中国を訪問する。中国は中東で着々と力を付けていると思う。今週ワシントンに出張するので、このあたりについても政府や議会関係者に話を聞いてくるつもりだ。今週はこのくらいにしておこう。

いつものとおり、この続きはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。

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