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2013年8月19日 (月)

宮家邦彦の外交・安保カレンダー(8月19-25日)

北京で815日を静かに過ごそうとしていたら、その前日14日にエジプトで軍と治安部隊がムスリム同胞団(以下、イフワーン)座り込みの強制排除を始めた。死者は既に700人を超えたようだが、今後も増え続けるだろう。

エジプトには1979年から2年間、アラビア語研修のため住んだが、当時のエジプト人はこれほど暴力的ではなかった。軍が牙を剝いただけなのか、イフワーンが再び過激化したのか、どちらかはまだ分からない。

エジプトのイフワーンは当初1952年革命に加わったものの、その後ナセル大統領暗殺を謀ったとして軍に厳しく弾圧された歴史を持っている。筆者がエジプト留学中の1980年代には既に地下に潜っていたと思うが、やはり軍とイフワーンは水と油だ。

靖国参拝をめぐる中国側の様々な動きは織り込み済みだったが、エジプト軍・治安部隊があのような稚拙な作戦しかできないとは思わなかった。モスクのミナレットに立て籠もるイフワーンに対し治安部隊が銃撃するなんて光景は見たくなかった。

中国から戻ったら、早速エジプトに関する見解につき多くの方々から問われた。これからどうなるのかという質問が最も多かった。勿論、答えは難しいが、大体次のようなラインで答えたように記憶する。

 軍と暫定政府がイフワーンと和解する可能性は非常に低い

 皮肉だが、現時点で最善は暫定政府側がイフワーンを徹底的に弾圧することだ

 そうすれば、少なくとも一定期間は安定が回復するだろうが、長続きはしない

 イフワーンの弾圧が不十分だった場合、最悪の場合内戦が始まる可能性がある

 更に、恐ろしいのは、混乱がヨルダンに飛び火する可能性だろう

 米国にとって当面のレッドラインはキャンプデーヴィッド合意の行方だ

 次の悪夢は混乱がヨルダンを越えて湾岸地域に及ぶこと

 その場合は東アジアへのエネルギー供給にも悪影響が及ぶだろう

 その次に心配なのは・・・・

今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。

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