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2013年6月10日 (月)

宮家邦彦の外交・安保カレンダー(6月10-16日)

先週の米中首脳会談の結果は、実際のところ、どうだったのだろう。カリフォルニアの保養地での一泊二日の非公式な会談。米中首脳レベルとしては異例のサミットであり、米中関係が大いに進展したのではないかと疑心暗鬼になる人も多いだろう。

しかし、両国間の矛盾はあまりに根深く、簡単な解決などあり得ない。世界の中国専門家の注目点も、会談のサブスタンスというよりは、両首脳のケミストリーというか、相性というか、どこまで「馬が合う」かを見極めることだったのではなかろうか。

このような長時間の非公式会談は一種の「両刃の剣」だ。確かに、これだけ長く一緒に居れば、両首脳が仲良くなる可能性は高い。しかし、同時に懸念すべきは、これだけ長く一緒に居たために、逆に「馬が合わない」ことが露呈する可能性だ。

画像や動画で見る限り、習近平の動きはぎごちない。クリントン政権で副大統領だったアル・ゴアもそうだった。何をやっても動きが不自然で、「ピノキオ」という有難くない渾名まで拝命した。やはり習近平も人の子で、緊張していたのだろうか。

中国人に限らず、人は緊張すると、余裕がなくなる。オバマが知りたいのは中国側の本音だろうが、習近平は自ら本音を語るほど余裕があっただろうか。そもそも、いくら最高指導者でも、周りに他の中国人がいれば、本音はなかなか言いにくいものだ。

中国側にとって最悪のケースは、習近平が十分リラックスせず、せっかくの非公式でプライベートな環境を作ったのに、相変わらず公式見解を長々と喋り、恐らくオバマが望んだであろう当意即妙の議論を楽しむ機会が失われる場合だろう。

これだけ長く一緒に居て仲良くなれば大成功だが、万一、両者のケミストリーが合わなかった場合の政治的コストは決して小さくない。現時点で両者の相性の結果は明らかではないが、長く話せば良いという訳ではないことも、頭の隅に置いておくべきだろう。

今週の注目は14日のイラン大統領選挙だ。やれ改革派だ、穏健派だなどと西側マスコミは騒ぐが、結局彼らのような政治家は大統領選に立候補できない。イランの選挙制度は相変わらず、ハーメネイに近い人間しか立候補できないシステムなのだ。

この監督者評議会(Guardian Council)がイランの「民主主義もどき」を如何に非民主的にしてきたことか。あれだけ民度の高いイラン人なのに、彼らはなぜこんな馬鹿なことを繰り返すのだろうか。本当に残念でならない。

アフマディネジャード大統領がいなくなっても、イランの政治は変わらないだろう。その間に、最高指導者だけが生き残り、イラン人庶民の生活が確実に悪化していく。こんなイランを見るのは実に忍びない。

いつものとおり、この続きはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。

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