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2013年2月の4件の記事

2013年2月25日 (月)

宮家邦彦の外交・安保カレンダー(2月25日-3月3日)

先週の日米首脳会談は「ぼちぼち」であり、客観的に見ても、予想以上の出来ではなかったか。興味深いことに、中国の主要マスコミは全て「米国に冷遇された安倍首相」というストーリーを報じたそうだ。されば、これは「官製ストーリー」だったということ。

何故わざわざそんな話を流すのだろう?やはり、中国側も今回の首脳会談が予想以上に日米同盟強化に繋がると見ているのだろうか。日米関係が良くないというこのストーリーは中国側が日中関係改善に向かうための準備なのか。むしろ、逆なのか。

あまり深読みしても意味はないかもしれないが、いずれにせよ、中国ではもうすぐ全人代が始まる。国務院外交チームの陣容も少しずつ見え始めた。そろそろ中国側が動いてもおかしくない頃なのだが。だからといって当面日本側が動く必要はない。

ケリー新国務長官が24日から36日までの予定で欧州・中東訪問を始めた。が、今回はイスラエルに行かない。この意味を正確に理解することは、今後4年間の米イスラエル関係を占う上で重要なのかもしれないが、一体何故だろう。

選挙中なら訪問しないだろうが、選挙は既に終わっている。オバマのイスラエル訪問に合わせるとの報道もあったが、どうなのだろう。気になるところだ。ちなみに、25日、イスラエルは新型の弾道ミサイル迎撃システムの実験に成功した。

先週の竹島の日に関する日本政府の処理は良かった。韓国側も当然ながら自制している気がする。25日の大統領就任式も無事終了し、新大統領は日本の副総理との会談で歴史問題に言及した。これも想定内と見るべきか。

双方が想定内の非難や抗議を繰り返すしか方法はないのか。韓国とは最低今後20年間はこうした関係が続くことを覚悟する必要がある。いつものとおり、この続きはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。

2013年2月18日 (月)

宮家邦彦の外交・安保カレンダー(2月18-24日)

今週は22日に日米首脳会談がある。安倍首相にとっては首相として2度目、前回は20074月末だったから、首相就任後半年以上経っての訪米だった。筆者も前回は同行する機会を得たが、当時よりも今回の方が環境は厳しいかもしれない。

米国は2001年以来の「中東での戦争」から手を引きつつある。巨額の財政赤字もあり、ワシントン内政は6年前よりもずっと「内向き」志向を強めている。同じ大統領だが、二期目のオバマ政権は以前ほどアジアに関心を払わないかもしれない。

オバマ大統領の政治スタイルは今も良く分からない。演説には情熱を感じるが、政策作りは実にクールな人だ。彼には「アメリカは何が何でもこれをしなければならない」という強さを感じない。判断基準は「政治的に合理的か否か」だけなのだろうか。

森元総理が安倍首相の特使としてロシアを訪問し、プーチン大統領らと非公式の意見交換をするそうだ。日程は総理訪米とほぼ同時期。単なる偶然かもしれないが、米ロでの会談の結果が日中関係に如何なるインパクトを与えるかが気にかかる。

また、今週22日は竹島の日でもある。政務官派遣を検討しているそうだが、何事もないことを祈るばかりだ。それにしても、北朝鮮が核実験を行ったというのに、世界は未だ具体的な対応を示せていない。やはり中国が抵抗しているのだろうか。

この他にも色々気になることはあるが、今回はこのくらいにしよう。いつものとおり、この続きはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。

2013年2月11日 (月)

宮家邦彦の外交・安保カレンダー(2月11-17日)

先週は人民解放軍海軍の船が海上自衛隊艦船に火器管制レーダーをロックオンさせた事件で大騒ぎとなったが、今週はどうだろうか。それにしても、今回の日本側の対応は鮮やかだった。むしろ、余りに鮮やかだったので、逆に心配になるほどだ。

日本側が、公の場で、中国側の非を、あれほど論うことはめったにないことだ。逆に言えば、中国共産党、政府、軍関係者は一様に面子を潰されたと感じただろう。そうであれば、何時、何処でかは分からないが、彼らは必ず報復するだろう。要注意だ。

今週からタイで「コブラゴールド」が実施される。今回で32回目を迎えるこの東南アジア最大級の多国間軍事演習には、日米韓とシンガポール、インドネシア、マレーシアが参加するが、今年は初めてミャンマーがオブザーバー参加するそうだ。

今年で自衛隊部隊の参加は9回目となる。昨年と同様今年も、自衛隊の国際平和協力活動及び在外邦人等輸送に係る統合運用能力の向上を図るのが目的らしい。個人的に興味深いのは参加する自衛隊の各部隊名等だ。

昨年は統合幕僚監部、陸上幕僚監部、西部方面隊、中央即応集団、陸上自衛隊衛生学校、中央情報隊、航空総隊、航空支援集団、航空教育集団、航空自衛隊補給本部、情報本部及び内部部局の要員が参加している。恐らく今年も同様だろう。

以上を見る限り、海上自衛隊を除く自衛隊の主要部隊がほぼ揃っており、参加目的が自衛隊の統合運用能力の向上との説明も頷ける。このような演習を今後も続け、在外邦人輸送能力を向上させておくことは極めて重要だと思う。

ところで、北朝鮮の核実験はどうなったのだろう。このまま止めるはずはないのだが、どうなったのか気になるところだ。いつものとおり、この続きはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。

2013年2月 4日 (月)

宮家邦彦の外交・安保カレンダー(2月4-10日)

今週は欧州で重要な会議が開かれる。EUがブラッセルでマリ情勢に関する国際会議をホストするのだ。これには国連、AU(アフリカ連合)、ECOWAS(西アフリカ諸国経済共同体)が参加する。

中東・アフリカ問題については先週、「日本人は熱くなるのも早いが、冷めるのも早い」と書いたばかりだが、日本で同会議に関する報道はほとんどない。既に日本人はマリ情勢に関する関心を失いつつあるようだ。この悪循環を断ち切ることは難しい。

今週気になるのは4日に開かれる日露戦略対話だ。2007年に第一回が開かれ今回が11回目。2007年には年間で3回も開催していたが、昨2012年は一回のみだった。今年から日ロ間の対話が再活性化されることを強く期待したい。

それにしても最近は「戦略対話」なるネーミングが流行っている。従来は必ずしも戦略的ではない戦略対話が散見された記憶がある。今回も「戦略」の名に恥じない重厚な議論をしてもらいたいものだ。

あまり報じられてはいないが、23日から7日まで、台湾最大野党・民進党の蘇貞昌主席が訪日している。振り返れば、民進党が政権を失ったのは2008年春。同年末から中国公船の尖閣列島領海侵入が始まった。これは決して偶然ではなかろう。

国民党の馬英九総統の勝利により、台湾で不測の事態が起こる可能性が大幅に低下した、と中国は確信したのではないか。そう考えれば、中国が2008年以降、東シナ海でも、南シナ海と同様の強硬姿勢を示し始めた理由も理解できるだろう。

北朝鮮の新たな核実験の実施は今週だろうか。いずれにせよ、時間の問題だろう。注目すべきは北朝鮮の態度ではなく、核実験後の中国の対応だ。中国が本気で北に圧力をかけるなら希望も出てくるが、恐らく中国は対北朝鮮政策を変えないだろう。

そうであれば、北朝鮮をめぐる情勢は、何年かに一度やって来る古びた紙芝居のように、再び新たな進展のない堂々巡りとなる。このまま続けば、核弾頭だけが小型化していくということなのだろう、結局。

いつものとおり、この続きはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。

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