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2012年12月17日 (月)

宮家邦彦の外交・安保カレンダー(12月17-23日)


 総選挙の結果は予想以上の自民党大勝だった。当選議員の笑顔とは対照的に、次期総理の顔は常に険しかった。自民党執行部幹部からも「今度は失敗したくない」との思いが伝わってくる。民主党が勝利した3年前との最大の違いはこれだろう。

先週ワシントンに出張した。歴史問題等に関する次期総理の発言に懸念を示す向きもいた。頼まれた訳でもないのに、「選挙モード」と「統治モード」は違う、自分の経験でも新総理の統治スタイルは現実主義的でプラグマティックだと柄にもなく反論した。

今のところ次期総理の発言はかなり慎重だ。彼の「統治モード」は17日から始まったのだろう。少なくとも民主党時代の眩暈がするような「ハラハラ、ドキドキ」は感じない。「夢物語」を語るよりも、「有言実行」が重要。これなしに米国と関係改善はない。

ワシントンといえば、年末までに「財政の崖」問題が解決する可能性はちっとも見えてこない。恐らく、問題は越年し、1月早々から米国内政は大荒れとなるだろう。米国も日本のことは言えない。このマヒ状態は一体何時まで続くのだろうか。

中国との関係改善にも時間がかかる。11月の党大会と来年3月の全人代(全国人民大会)は一つのパッケージであり、全人代が終わらないと習近平体制は本格始動できない。相手が準備不足なのだから、日本から対中関係改善を急ぐ必要はない。

 同じく中国では15-16日に毎年恒例の中央工作会議が開かれた。「経済成長の質を重視し、内需主導型経済への構造改革を進める方針を打ち出し、農村の都市化を改革の柱に据え、農村の都市化をテコに内需拡大を図る」のだそうだ。

政策目標も「安定的かつ比較的早い発展の維持」から、「持続的かつ健全な発展の実現」に変わった。言葉の遊びは結構だが、これでまたミニバブルが生じないか、他人事ながら心配になる。

今週の注目は韓国大統領選挙だ。パクネ女史が当選すれば、少なくとも当面日韓関係の仕切り直しが可能となるかもしれないが、油断は禁物だ。この選挙を通じて韓国社会が更に成熟することを祈りたい。

注目のエジプトでは新憲法草案の第一回国民投票が終わった。今のところ「賛成」が過半数だというが、ムルスィー大統領やムスリム同胞団の今回の強引さは決して褒められたものではない。

22日の第二回目の投票が平穏に行われれば良いのだが。「自衛のためにムスリム同胞団若手メンバーに銃を配布することを真剣に検討している」との報道もあり、ちょっと嫌な気分だ。「同胞団の若手に銃」とは、「何とかに刃物」である。

いつものとおり、この続きはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。

 

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