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2012年5月 7日 (月)

宮家邦彦の外交・安保カレンダー(5月7-13日)

 今週は欧州の状況に注目したい。予想どおり、フランスでは大統領選決戦投票で社会党のオランド候補がサルコジ大統領に3%以上の差で勝利、ギリシャでも連立与党が歴史的大敗を喫し、南部欧州では現職指導者が揃って敗北したことになる。
 この結果がユーロ、欧州経済、欧州統合に与える影響をどう見るべきなのか。英国メディアはオランドの勝利を危険視し、今後のフランスの動きを懸念するのだが、今日会った仏外交官は「心配無用」と楽観視していた。早速市場は混乱しているが、大丈夫なのか。
 英エコノミスト誌フィナンシャルタイムス紙の記事が面白い。日本語で読めるので、時間があれば是非読み比べてほしい。これらは長年欧州を見てきた英国の智慧か、それとも、単なるイギリス知識人の戯言なのか?
 救いはオランドがENA出身で、ミッテランなどとは異なることだろう。欧州、特に独仏エリートの連帯を過小評価すべきではない。今のフランスが独仏連携という欧州統一の戦略的基礎を内政上の都合だけで簡単に放棄するとは思えないのだが。
 問題はオランドのやり方でフランス経済が持ち直すかどうかだ。この点については欧州における通説に若干異論がある。英独などは、南部欧州が緊縮財政に反対し改革回避を試みると批判するが、そもそも緊縮財政で経済が回復するとは思えない。
 現在の欧州経済が1990年代のバブル崩壊後の日本経済に似ているとすれば、それはリチャード・クーの言う「バランスシート不況」にあることを意味する。されば金融政策は効かず、財政支出以外にデフレスパイラルを回避する方法はないはずだ。
 フランスとギリシャで自由と民主主義の下の選挙で不人気な現職が敗北する中、その翌日にロシアでプーチン元大統領・前首相が大統領に返り咲くとは実に皮肉である。民主主義と政治的安定が両立しないのは日本だけではないようだ。
 欧州以外ではやはり朝鮮半島が気になる。7日から米韓空軍共同訓練が絶妙のタイミングで行われている。安保理常任理事国が揃って北朝鮮に対し核実験の自制を求める共同声明を発表した。それでも北は核実験を実施すると思うのだが。
 いつものとおり、この続きはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。

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