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2011年10月10日 (月)

宮家邦彦の外交・安保カレンダー(10月10-16日)

 今週はワシントン出張中なので、こちらの状況を簡単にご紹介しておきたい。当地に来るたびにつくづく思うことは、ワシントンが基本的に「内政の街」であり、国際問題に関する関心はあまり長続きしないということだ。
勿論、外交問題に対する一般的関心は日本などよりはるかに高いのだが、今この街を支配するのは国内経済問題である。特に、大統領選はもう13ヵ月後に迫っており、秋は全ての政治活動が「選挙モード」に入る時期だ。今年も例外ではない。
 特に、注目すべきは最近の「Occupy Wall Street」活動であり、ニューヨークではもう3週間ほど続いている。「Occupyどこどこ」運動が米国各地に波及する動きも見られるが、この種の政治活動を如何に位置付けるかについては議論が分かれている。
 これが若年失業者や失業の危機の直面する学生の不満を反映していることは疑いない。問題はこの運動が将来も拡大する永続的なものか、最近G8サミットやWTO閣僚会議が開かれるたびにやって来る「若年不満分子」と同じかどうかである。
 一部には、共和党内部で顕在化したTea Party運動と同様、今回のOccupy Wall Streetも民主党内リベラル左派の反逆の証と見る向きもあるが、これにはより詳細な検証が必要だろう。
 少なくとも、現時点では既存の政治家や組織がこの運動の裏にいるようには思えず、むしろ民主党系左派の混乱は続いていると見るべき兆候もある。Occupy Wall Streetが来年の大統領選挙に向けてどの程度の役割を果たすかは要注意だ。
 今週中東で気になるのはエジプトで起きたコプト教徒と当局との暴力的衝突事件である。コプト側は、エジプトを暫定統治する軍最高評議会が南エジプトの2カ所の教会で最近発生したイスラム過激派による攻撃事件についてイスラム過激派の起訴に消極的なことに抗議し暴徒化したというが、これは一体何を意味するのだろうか。
 悲観的過ぎるかもしれないが、この流血事件の意味は決して小さくないだろう。これにより、最高評議会は他の同様の抗議運動に対しても強権を発動する可能性が高まり、結果的に11月28日に予定される議会選挙の更なる延期の可能性も出てきた。
 いつものことだが、アラブ諸国の「統治能力」の低さは、エジプトに限らず、目を覆うばかりである。
 
 いつもの通り、この続きはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載することにしよう。

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