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2011年4月25日 (月)

宮家邦彦の外交・安保カレンダー(4月25日-5月1日)

 今週は北朝鮮をめぐり「動き」があるかもしれない。北朝鮮に拘束された米国人、26日からのカーター元大統領訪朝といった一連の動きを見てピンと来る人も多いだろう。これらを北朝鮮お得意の「いつもの茶番」と見るか、北朝鮮が本気で関係改善を模索する動きの前触れと見るかの判断は結構難しい。
 同時期、中国の武大偉は韓国に行き、米韓は高級事務レベル協議を行う。武大偉は4月11日既に北朝鮮第一外務次官と会っている。日本は大震災で忙しいのか、それとも、そもそも「外されている」のか。ちょっと気になるところだ。
 中東ではイエメンが動き出しそうである。GCCの仲介によりサーレハ大統領が辞任を受け入れたと報じられたが、イエメンでもエジプト型の「トカゲの尻尾切り」が始まるのだろうか。イエメン軍首脳がどう動くかをよく見ておく必要がある。
 それにしても、イエメンにせよ、バハレーンにせよ、このところのサウジアラビアの動きは「なりふり構わず」という感じだ。このような強引なやり方では、必ず後で「ツケが回ってくる」だろう。最近のサウジ王族の「焦り」は尋常ではなさそうだ。
 尋常でないと言えば、シリアも同様だ。各地でデモが続いているが、シリアにしては弾圧の仕方が生ぬるい。これは現政権の「弱さの表れ」なのか。これでは、反政府勢力がバアス党政権を恐れなくなり、騒乱はますます長期化するだろう。
 最も気になるのは、息子のバッシャール・アサド現大統領に、数万人を平気で虐殺した親父ハーフィズ・アサド前大統領のような「冷酷さ」、「非情さ」があまり見られないことだ。
 こんなことが続けば、シリア軍も自らの実権を守るために「トカゲの尻尾切り」を始め、アサド家を見限るかもしれない。万一そうなれば、シリアでも政変が起きかねない。その時は、イランが黙っておらず、バハレーンあたりに「ちょっかい」を出すだろう。
 考えたくもないが、最悪の場合、中東地域は最低の仁義もない大混乱となる。その時はリビアでの今の騒乱が可愛く見えることだろう。こうなる前に、混乱の連鎖を止めなければならない。その鍵を握るのは、やはりシリアである。

続きのカレンダーについてはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載しています。

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